
インプラントとは
歯を失った際の「第3の歯」
インプラント治療とは、これまで入れ歯やブリッジでしか対応のできなかった歯を失った部分に、人工の歯根(インプラントフィクスチャー)を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯(アバットメントとクラウン)を作製して、歯を失う以前の状態に回復する治療法です。固定性であるためガタついたりせず、自分の歯のように噛めるようになります。
当院のインプラント治療の特長
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Point.01All-On-4(オールオン4)
オールオン4は、すべての歯を失った顎に4本のインプラントを埋め込み、その上に総入れ歯を取り付ける治療法です。当院では従来の総入れ歯に比べて安定性が高く、違和感が少ないこの治療法を取り扱っています。
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Point.02歯科用CTによる精密な診断
インプラントは人工歯根を顎の骨に埋め込むため、骨の量が十分にあるかを診断する必要があります。当院では歯科用CTで骨の幅や厚み、密度などを確認します。
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Point.03骨が少なくても手術を可能に
骨の量が少ないとインプラントの治療を断られることがありますが、当院では骨造成の治療も行っていますので、対応できる症例が多いことを特徴としています。
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Point.04インプランターの導入
インプラント治療では顎の骨に穴をあける工程があり、高い精密さが求められます。当院はインプランターと呼ばれる機器を使い、埋入の位置や深さを制御しています。
インプラントのメリット・
デメリット
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メリット
- しっかり噛んで食事を楽しめる
- 笑顔に自信が持てる
- 隣の歯を削らずに治療ができる
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デメリット
- 治療費負担が比較的大きい
- 比較的治療期間が長い
- 外科処置に伴い、痛みや出血・合併症などの可能性がある
インプラント治療の流れ
Flow01初診(診察・診断)

インプラント治療に関する相談と説明を行います。
病歴や健康状態に関する問診、口の中の検査、CTスキャン、レントゲン写真や歯型の採取を行い、治療方針、計画の決定とご説明をいたします。
治療内容にご納得いただけたら、インプラント手術を開始します。
Flow02インプラント手術

外科処置によって、顎の骨にインプラントを埋め込みます。インプラントを植え込むためのスペースに、もともとあった歯の形に合わせたインプラントを植え込みます。
インプラントを植え込んだら、歯肉で蓋をして結合するのを待ちます。
Flow03経過観察
この期間を治癒期間と呼びこの間にインプラントが顎の骨と一体になります。
Flow04結合確認・人工歯を作製
結合が確認されたら、インプラントの型をとります。
Flow05人工歯を被せる

インプラントと顎の骨が一体になったら、インプラントに支台装置を取り付けて、人工の歯をかぶせます。
Flow06メインテナンス

十分に噛めるようになったことを確認しメインテナンスへ移行します。
定期的にメインテナンスを受けて頂く事で、インプラントを長期間にわたり使用することが可能になります。
インプラントの治療期間・回数
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期間約3か月~6か月(症例によって治療期間は異なります)
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回数約12回
アフターケア・メインテナンス

インプラントを埋入した後は、しっかりケアをしないとインプラント歯周炎といった術後の病気になることがあります。そのため、当院では治療後に定期的にお越しいただいて、アフターケアやメインテナンスを行っています。周期については状態を診てご案内しますが、おおむね4~6ヶ月に1回が目安です。
インプラントは適切なアフターケアを行うことで長く快適に使っていくことが出来ます。定期的にお越しいただければ虫歯や歯周病がないかの確認もできますので、ぜひメインテナンスをご利用ください。
インプラントの噛み合わせのチェック
インプラントを入れた部分の嚙み合わせに問題がないかを確認します。インプラントはネジ式なのでまれに緩むこともありますし、被せ物の割れや欠けが無いかのチェックも必要です。また歯ぎしりが激しい場合は、保護のためのナイトガードをおすすめすることもあります。
歯周病のチェック
年に1回程度はレントゲン写真を撮って、インプラントを埋入した部位の状態をチェックします。また歯肉に腫れや出血が出ていないかを確認したり、歯石や歯垢の残存具合を診たりして、セルフケアが十分かも確認し、必要があればブラッシング指導も行っています。
口腔内の基本検査のチェック
虫歯の状態、口腔粘膜疾患の有無、顎の状態も診査、診断します。
全身的な健康のチェック
体調についてうかがいます。高血圧、高脂血症、糖尿病、高コレステロールなどの生活習慣病は歯周病悪化の原因になります。また新たなご病気の兆候などもお口の中の状態からわかることもあります。
禁煙のススメ

喫煙も歯周病やインプラントに大きく影響する要因のひとつです。インプラントの患者さんには禁煙をお願いしていますが、出来ない方には禁煙外来をご紹介しています。
インプラントのよくあるご質問
- インプラントの手術は痛いですか?腫れますか?
- 手術時は麻酔しますので痛みませんが、麻酔が切れた後は少し痛むことがあります。その場合、痛み止めを処方します。腫れの具合は症例によって異なりますが、2日程度は腫れる場合がありますのでご了承ください。
- インプラントはどのくらいもちますか?
- インプラント治療で顎に埋め込む人工歯根はチタン合金でできているため、人工歯根自体は長く存在し続けます。
しかし、治療後のケアが不十分な場合、人工歯根を埋め込んだ周囲に炎症が起こることがあり、最悪の場合には人工歯根を支えられなくなることもあり得ます。そのため、インプラントをできるだけ長期で使い続けるには、日々のセルフケアを丁寧に行うことと、歯科医院で定期的にメインテナンスを受けることが重要です。 - 年齢によってはインプラント出来ない場合もありますか?
- 18歳未満の方にはあまり行いませんが、上限については特に制限はありません。実際に80歳を超える方でも多数の実施例があります。ただし健康上の問題がある場合は、ほかの方法をおすすめすることもあります。
- 治療期間はどれくらいかかるのですか?
- インプラント体を埋め込んだ後に定着するまでの期間を取るため、半年程度の時間を要します。ただしその間ずっと通って治療を行うというわけではありません。詳細は症例によりますので、都度ご説明いたします。
- 金属アレルギーがあってもインプラント治療は大丈夫ですか?
- インプラントの治療で顎の骨に埋め込む人工歯根は、チタン合金という素材で作られています。
チタンは生体親和性が高く、義手や義足のほか医療分野でしばしば使用される金属アレルギーのリスクが非常に少ない素材です。
とはいえ、絶対にアレルギーが起きないとは言えませんので、パッチテストによるアレルギー診断を行う場合もあります。また、当院ではオーリングテストという検査手法も利用しています。